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Tのためいき
 生活者の視点で、わかりやすい情報を基本とし、法律や経済、くらしの様々な有益な情報をコラムとして、学識経験者や専門的な分野で活躍する方々に寄稿していただいたものを掲載しています。

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「パン値上がり対処法」のお奨め        2008/Vol.4
 食料品の値上がりが目立ってきました。頭の痛いことです。といって、値上がり品目の中には、海外で起こったことからの影響であって、業者や政府に文句を言ってみてもはじまらないものもあります。その一つが小麦粉製品でしょう。

 日本の小麦自給率は、わずか13%。パンはもちろんウドンですら、輸入小麦に頼っています。ところが、2年続きの干魃(かんばつ)でオーストラリア小麦が大減産になった、経済成長目覚ましい中国やインドの需要が増えた…などを理由に、国際小麦相場が一時に比べ3倍近くに。それを受けて、小麦の政府売渡価格が昨年からこの4月までに3回も値上げされ、小麦粉製品メーカーが次々と値上げに踏み切ってきたというわけです。最近の情勢ではことし10月、政府売渡価格はさらに20%強も上げられそうだといいます。

「仕方がないと諦めるわけにはゆかない」と思う消費者は、どうすればよいか?――食パンを例に、考えてみましょう。答は、簡単です。おコメを食べる回数を増やすことです。もともと、日本人は米食民族ではないですか。

 大きさにもよりますが、標準的なお茶碗だと、おコメ65gぐらい。値段にすると25〜27円ぐらいのおコメを食べているはずです。食パン1斤6枚切を2枚食べれば、50〜70円もするでしょう。財布への響き方が違いますね。環境を意識してフードマイレージで考えても、おコメの有利さは明らかです。食パンがアメリカ産小麦で焼いたものだとすると、日本に運んでくるだけで1斤当たり145gほどのCO2(炭素換算)を排出しているそうです。県内産コシヒカリなら、1椀あたり”ヒト桁グラム”で済みますね。

「おコメを食べると肥る?」とんでもありません。肥るかどうかは、食事の量、とくに副菜に何を・どれだけ食べるかが問題なんです。「米食よりパン食を」なんていう風潮は、昭和30年前後、当時の日本の食料事情を利用したアメリカの小麦生産団体が仕組んだキャンペーンから――というのは、確かな歴史的事実です。最近の栄養学や教育関係者の間では、朝食にご飯をしっかり食べた子の方が健康で学力も向上する――と信じられているのです。

「ご飯を炊くのは手間が…」なんて言わないで下さい。前夜にうちに「おにぎり」をつくっておいても、いいじゃないですか。昨日は塩サケ入り、今日はオカカ、明日は五目飯で…なんて、子供さんも喜びますよ。最近某TV局の料理番組で知ったのですが、まとめ炊きをしておき、1食分ごと密閉容器にフンワリと入れて冷凍庫へ。解凍するとき、ごく小量の水を加えてレンジに入れれば、炊きたて同様の美味しいご飯になるようですよ。

 個人の食生活信条に注文をつける気はありません。しかし、パン値上がりケシカラン!と抗議するのも結構ですが、一人ひとりができる対抗策を、大勢の消費者が実行することも大切でしょう。それが集まれば、食品メーカーが画策する値上げ幅は小さくなり、個人々々の生活防衛策にも役立ちます。賢い消費者の力は強大なんです。


徳島文理大学名誉教授  藤岡 幹恭

特定非営利活動法人徳島県消費者協会
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