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Tのためいき
 生活者の視点で、わかりやすい情報を基本とし、法律や経済、くらしの様々な有益な情報をコラムとして、学識経験者や専門的な分野で活躍する方々に寄稿していただいたものを掲載しています。

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祭の継承が困難な時代             2013/ 2 Vol.53  
      〜絆の結び難いことが多くなった〜

 想像できないことではないが、知人が祭りを継いでいく後継者が
いないことを嘆いていた。少子化の影響で太鼓をたたく子どもがい
ない。山車や神輿を押したり担いだりする若い者・若い衆が居ない
ことも輪をかけている。 後継者がいないので高齢者がとりあえず
中心になって祭りを行っていくが、いわゆるノウハウが長の死と共
に不十分にしか伝わらないのである。祭りの形骸化でもある。
 
 更に大きな要因は、私のように新しく開拓された住宅に住む住民の増加である。お寺は、いろいろと問題があると言われつつも、旦那寺とか檀家と言って結びつきがある。折に触れお寺から連絡があり、転居すれば転居で手続きもあり、新しい旦那寺を紹介される。それに引き替え氏子に転居先の神社を紹介しているとは聞いたためしがない。氏子である意識がないので寄付集めによい顔をすることが珍しいのだ。
 
 地域の守り神の下に地域の住民が共同の作業をすることは人と人との結びつきを強めてきた。共同体の仕事として冠婚葬祭から防災、中でも火事などのときの消火作業は、村八分の人でも例外とされた。ところが、冠婚葬祭は外注化されて業者に任せ、別に消防団はあるにしても、火災はとりあえず行政・消防署が最低限は責任を持って出動する。共同作業をお隣に頼らなくても生活できることとなった。
 
 こんな話も聞いたことがある。塀を隔てたお隣の家、それも新興住宅団地ではないところの話だ。宅配の業者は配達してくれた品を見て驚いたのは、なんとお隣の満中陰のお返しであったそうだ。一昔前なら、こんなときには一言、何かの言葉があって、お返しの品を配ったもので、ご挨拶は当然のことだったと思うのだが。死者の棺を村の外れまで隣組が送るしきたりの消滅と共に隣との会話さえ消えている悲しい現実である。
 
 話は変わるが、個人情報の問題で、知らない人に尋ねられてもご近所の人の住所は教えられない、結婚の聞き合わせのことなどはもっての外である。防災上、隣近所の家族のことも知っておくことは望ましいが、個人情報で阻まれる。まさかの時に隣の人の顔を知らないことだって当たり前である。プライバシーも大事だが、隣近所の絆は薄くなっている。私は、プライバシーの保護も行き過ぎると絆を弱め、困ったことだと思っている。

               徳島広域消費者協会  三原茂雄

特定非営利活動法人徳島県消費者協会
〒770-0851 徳島市徳島町城内2番地1 とくぎんトモニプラザ(徳島県青少年センター)5階