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Tのためいき
 生活者の視点で、わかりやすい情報を基本とし、法律や経済、くらしの様々な有益な情報をコラムとして、学識経験者や専門的な分野で活躍する方々に寄稿していただいたものを掲載しています。

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渓に泳ぐこいのぼり              2017/ 6 Vol.77 
      〜点額を恐れない〜
 
 昭和の日に高等学校時代の同窓会が、月ケ谷温泉であった。会場の温泉宿は、山間を流れる渓が美しい。そして、端午の節句が目前であり渓に渡したロープにはこいのぼりが泳いでいた。渓間に泳ぐこいのぼりは、最近では春の風物詩となっており、この温泉でも同じである。
 
 型通りの開会の儀式が終わり、少々酒も入ったころ、共に後期高齢者の友が「どう思う?」と酒を注いでくれながら話しかけてきた。渓に渡されたこいのぼりのことである。「まあな」相手の反応を確かめるように少し間をおいて「僕には、メサシを突き刺しているようで・・」と応えると彼も頷いた。子ども時代に見ていた思い出と重ならないのだ。

 こいのぼりは縦に建てるのが常だった。大きなこいのぼりが上から青と赤、お父さん、お母さん、であろう、そしてやや小さいこいのぼり、男の子・僕だろう。それは縦に並び一家を表している。青と赤、上と下、親と子のこいのぼりの大小、みんな時代遅れになった。一つの家庭の力関係は好ましいものではないのかもしれない。

 私が鯉で思いつくのは受験で、カープ、カープと単複同形であること。だが、別の知っておきたいこともある。竜門は黄河の上流にある竜門山を切り開いてできた急流のことで、この急流を登ることができた鯉は竜になるという伝説がある。竜門を登ることが立身出世への道であり、成功の糸口。そのような門を通過できるのは限られた人である。

 多くの鯉は、失敗し額に傷をつけてすごすごと帰るのだ。それを点額(てんがく)というのであるが、この道を歩むのが普通のありふれた人の人生でもある。夢を見て夢を追いかけることも大切、夢は夢として現実を見つめることも大切。「おかれたところで咲きなさい」の言葉には味わいがある。登竜門は広く人口に膾炙しているが、点額は知られてはいない。
(写真は、宮川内ダムのこいのぼり)
                徳島広域消費者協会 顧問 三原茂雄


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