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Tのためいき
 生活者の視点で、わかりやすい情報を基本とし、法律や経済、くらしの様々な有益な情報をコラムとして、学識経験者や専門的な分野で活躍する方々に寄稿していただいたものを掲載しています。

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「団地に残された年寄りの呟き」        2009/Vol.13
 わが町は人口1万5千人程度の田舎町である。ありふれてはいるが、思いのほか住みやい自慢の町だ。町内には防災無線は完備され朝と昼、夕方に町の情報が流される。乾燥注意報が出されるころになると火災についての注意事項が流されるのは例年のことだ。
 文字通り、着ている上にさらに着ると言われる如月のある寒い朝のことだ。いつものように朝の6時45分ころに防災無線の放送が始まり、布団に包って半分寝た状態で聞いていた、というより聞こえていた。「・・・火の取り扱い・・・」といろいろと細かい注意事項の後、「お年寄りや子供だけを残して外出しないようにしましょう」との結語が耳に入ると、急に目がパッチリと開いた。
 私の住んでいる団地は、業者が造成して一斉に売り出したもので、その当時に入居したのは30から40歳くらいの人が多かった。小学校の子供会も一つでは人数が多すぎて二班に分けていたくらいだ。それが今では子供の姿は見かけない。子供の声が消えていくに従い、シニアの姿が目立ち始めている。定年退職の人の姿ばかりで若い人は極めて少ない。
 唱歌の一節の「今年60のおじいさん」でない方を探すのが難しいくらいに退職者ばかりになっている。さらに、である。結婚した息子や娘と同居している方は見かけない。お年寄りだけを残して外出などの生易しいものではなく、ほぼ若手はいなく、言い換えれば、お年寄りだけ、残されている。お年寄りだけを残して、別に居住しているのだ。残しての外出なら一時期だが、老人ばかりで一日中、ではなくて年がら年中居る。
 その日、起きて目に付いたのが、日本医療政策機構の世論調査「『後期高齢者医療』70歳代以上の支持最高」の新聞記事だ。都会も田舎も年寄りだけの生活が普通になった。被害者が年寄りに多い「振り込め詐欺」がニュースになる昨今である。しっかりと自分の足で年寄りも立っていかねばならない。年寄りだけ、残された過疎の県・町の一人の年寄りの呟きだ。
                           松茂町文化協会 会長 三原茂雄

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