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 生活者の視点で、わかりやすい情報を基本とし、法律や経済、くらしの様々な有益な情報をコラムとして、学識経験者や専門的な分野で活躍する方々に寄稿していただいたものを掲載しています。

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藪椿の落花                  2018/ 4 Vol.87
          〜漱石の俳句に詠まれた現象〜

 昨日(3月8日)は暖かい日だったが、今日(9日)は雨が降り急にまた冬に逆戻りしたように冷えこんでいる。出かけるときにいつもは目に留めないのだが、下駄箱の花瓶の花が散っていることに気づいた。庭の藪椿を妻がさしてあったものである。なんと驚くことに花が花びらを下に花芯を上に落ちていた。

 まさか、まさか、こんなことを現実に目の前に見たのである。思い出したのは、夏目漱石の俳句である。これは後に寺田寅彦が興味を持ったので広く知られるようになった。
落ちざまに虻(あぶ)を伏せたる椿(つばき)かな
花にぶら下がっていた虻が落花とともに落ち、花びらに蓋をされて閉じ込められたのであり、面白い現象である。

 簡単な理科の知識で理解できる。金槌をある高さから落とすと、金の付いている頭の部分が木の柄の部分に比べると重いので、金槌の頭・金の部分が先に落ちるはずである。椿なら花びらの部分が、芯の部分より軽いので芯が下、いわゆる先に落ちる。言い換えれば、虻を閉じこめるようには落ちないのである。

 『不思議の国のアリス』を書いたのはドッチスンという数学者であるが、ペンネームのキャロルで有名である。アリスが穴から落ちるときに足から落ちて、地球の裏側に足から出て行く、裏側では反対人間(訳が難しい)である。元居た人は足で立ち、アリスは足から出ていくので頭で立つ、そのように面白く表現している。矛盾の説明は省略する。

 落下の物理現象をルイスキャロルは面白く子供向けに物語にしており、夏目漱石は俳句に詠み、それを寺田虎彦はエッセイにし、更に、実験して論文にもしているらしい。たかが、椿の落花、されど、椿の落花、児童から大学生の教材である。サンキュー(3月9日)
    (写真は下駄箱の上に落花した藪椿)
            
          徳島広域消費者協会 顧問 三原茂雄


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