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 生活者の視点で、わかりやすい情報を基本とし、法律や経済、くらしの様々な有益な情報をコラムとして、学識経験者や専門的な分野で活躍する方々に寄稿していただいたものを掲載しています。

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坂本おひな街道〜昔懐かしいお雛様〜      2016/ 2 Vol.63    
 勝浦の「元祖ビッグひな祭り」が始まった。その奥座敷から「坂本おひな街道」を歩いたのは、小雨の降る月曜日だった。人通りはほとんどなく、たまに通る自動車も車を止めちょっと下車して、すぐに再び乗車し、次へと去っていった。おひな街道を通り過ぎ南へトンネルを抜けると森本屋敷があり、大勢の人で賑わっていた。観光客の団体らしかった。森本屋敷の少し南西の方向で四国大学の書道学科の学生の展示があったが、場所的には見逃しそうなところだ。途中で「ここを行けば・・・」と会った人に聞くと、噛み合わぬ返事で「素晴らしい作品ですよ」との答えだった。障子と灯りをうまく調和させて、和の文化に書がマッチしていた。

 2年ほど前のことだが、坂本おひな街道のイベントが終わった次の日に坂本を訪れたのだった。私と同年輩と思われる女性が、一つ一つ丁寧にお雛様を飾り棚から降ろしてダンボール箱に入れていた。失礼ではあるが、一月余りも風雨に晒されたお雛様の中には再び並べられないようなものもあるのだ。後始末、後片付けか、をする女性を見ていた、その時、観光客の一員として脇町のうだつの町並みを見学したときのことが浮かんだ。ガイドの方は、お雛様は嫁入った女性が、新しい家の中でただ一人(一体かも)心が許せる、それが人形・お雛様だったと言われたのである。女性にとって人形は、ただの人形ではないのである。

 町おこし、村おこし、と言われるイベントは、若者が支えるのではなく、残された老人が支えている。ここ坂本のようにお雛様の人形文化を支えるのは、男性以上に関心や興味のある女性のように思える。人形の一体、一体を来年も再来年もと思って丁寧に扱っているからこそ、行事が継続するのだ。町並みに活気は乏しいが、軒先のお雛様は一時の輝きを見せて、私たち見学者や観光客を楽しませる。輝きを支える女性は確実に老いているので、幾年も幾年も輝きが続くかは疑問である。

 所謂、日本文化的な季節の行事が減少して行き、減少の過渡期に、無くなりつつある文化を懐かしむ、そんな世代も徐々にではあるが、また、減少していく。そのような私の年代は、寂しく辛いが耐えるしか術を知らない。  (写真は、坂本おひな街道)
                     松茂町文化協会々長 三原茂雄


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