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Tのためいき
 生活者の視点で、わかりやすい情報を基本とし、法律や経済、くらしの様々な有益な情報をコラムとして、学識経験者や専門的な分野で活躍する方々に寄稿していただいたものを掲載しています。

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いまの保育所というと・・           2010/Vol.31
 世間では少子化といわれていますが、保育所数が不足しているのでいつも大賑わいです!「母親が働いている間、子供が生活をする場所」というのんびりしたイメージとは大違いな現状があります。早朝7時前から夜7時過ぎまでの延長保育と称して10時間以上に及ぶ保育所生活をしている子供も少なくありません。保護者の方々の中には、いろいろな考え方を持ち合わせている方もいらっしゃいます。家庭での食事は「嫌いなものは無理に食べさせようとしません」「朝食は子供が欲しがらないので何も食べさせていません」とお腹をすかせたまま子供を預けていきます。また、コミュニケーションがうまくとれない1歳から2歳ぐらいの子供は、正常な発達過程のひとつで自分の気持ちを伝える手段として、叩いたり、噛みついてみたりすることがあります。そのような状況が起きたとき「相手の親に謝ってほしい」と抗議に来る親もいます。驚くことには、保育園で蚊にさされたといって怒鳴ってくる親がいたりと・・・。
 昔と比べて大きく変わったのは親だけではありません。長寿国になった日本・・・若い!体力あり!暇あり!資金あり!の祖父母の存在が孫のかかわりに大きく力を発揮しています。送迎はもちろん、夕食を食べさせ、お風呂にも入れ、眠ったので起こさずにそのままお泊り。それが卒園まで続く子供が増えています。保護者会等で親にお子さんの様子を聞くと「わたしは分からないのでばあちゃんに聞いて」と胸をはって言う若い母親に言葉を失ってしまいます…孫の世話がいつのまにか生きがいになり、孫への可愛さのあまりそれが過干渉になっていることにも気がつかずに、最強の応援団長となっているのです。
 現在の保育所は、以前のように「親が働いていること」だけが条件ではありません。さまざまなニーズに対応して入所が決まるので「保育所に預けていればおしめもとれるし、お箸の使い方も教えてくれるから楽チンよね」という保護者同士の会話を耳にすると、親、家庭の躾って何だろうと考え込んでしまいます。食事も与えられず育児放棄もどきの子がいたり、子どもへの虐待がニュースで流れてくる現状もあります。その反面なんでもやってくれ、欲しいものも直ぐ買ってくれる生活の中で育てられている子どももいます。行き過ぎた愛情は、かえって自分で考えたりすることもしない無気力な子がますます増えてくるのではないかと心配です。
 毎年小学生の「将来なりたい職業ベスト5」に入るあこがれの職業についているはずの保育士といえば、延長保育・世代間交流・地域交流・第三者評価に自己評価・プライバシー保護・養護と教育の一体化等、記録!書類!と日々疲弊しながら悪戦苦闘している。なにの為のホウレンソウ(報告・連絡・相談)か講習会や研修会で会う職員達の共通の悩みである。
 それでも「子供が好き」「保育には夢がある」「未来の世界を託す子供達」熱い想いも消えることなく、無心に笑いかけてくれる天使の笑顔に癒され、チビッコギャングに負けじと汗だくになりながらも、天職と思い感謝の日々を送らせてもらっている。子供たちが発してくれる「後光」に勝るものは無い!今も昔も、山上憶良の「銀も 金も玉も なにせむに まされる宝 子にしかめやも(万葉集五)」である。

                           保育士 山田 ルミ子

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