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Tのためいき
 生活者の視点で、わかりやすい情報を基本とし、法律や経済、くらしの様々な有益な情報をコラムとして、学識経験者や専門的な分野で活躍する方々に寄稿していただいたものを掲載しています。

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知らないことを知る辛さ            2015/ 5 Vol.59     
      〜人を笑えば穴二つ〜

 古稀を過ぎてから「泰平の眠りを覚ます上喜撰たった4杯で夜も眠れず」の上喜撰が、お茶の銘柄と知りました。また、「流れに棹さす」は漱石の文とは逆に解釈しており、40歳の初めに言われて気付きました。言葉は知っているようで知らないことは多いものです。

 ラジオを聴いていてアナウンサーと言うのかキャスターと言うのか知らないのですが、(以後、アナウンサー)投書を読んでいました。外食チェーン店の方の投稿であったと記憶しています。アルバイトの子(学生だったかな)に「コメを洗って・・・」と言いつけますと、コメを洗剤で洗っていたとの話です。最近はあちらでもこちらでも耳にする話で、珍しい話ではありません。二人の男女のアナウンサーが、若い子は(雰囲気として)常識がないと笑っていました。そのような失敗を笑う投稿であったとも思います。

 私は悲しくなりました。言葉で勝負をする仕事、アナウンサーが不自然と思わないことです。投稿者もアナウンサーも「コメを洗う」と「コメを研ぐ」の違いが分かっていないのです。80歳を越えた人たちは、違和感を少なからず覚えるはずです。「洗う」のは、コメが床や畳の上に落ちた時に使うことであって、コメは「研ぐ」と表現します。インターネットで、コメを研ぐ理由を調べてみました。

 昔は精米技術が悪く、精米されたお米でも、まだヌカが付いて精米不足というものが多かった。手のひらでゴシゴシという研ぎ方(再精米)をしていました。 今は精米技術がかなり進んでいて、米穀店の精米機でさえも無洗米に近いのです。手のひらを使ってゴシゴシと研ぐ必要はありません。 米粒表面の、酸化した部分や付着しているヌカだけを落とす程度で十分です。

 アルバイトの子に「米を研いで」と言えばよかったのです。バイトの子は意味が分からず「何? 何をしたらいいの」と聞き返すでしょう。そこで「米を研ぐ」と言う言葉の意味を伝えるべきだったのです。言葉を生業とするアナウンサーであれば、質問の仕方がちょっと拙かったのではないかな、とのコメントが期待されました。ディレクターさんも気が付かないのです。

 私は、なんでも質問したり、聞いたり、します。詰問し貶(けな)す、誹謗や中傷とも受け止められます。先輩から「人を貶(笑えば)せば、穴二つ」と教えられました。言い過ぎた、言わなきゃよかった、とよく思います。「覆水盆に返らず」で日々後悔しています。


                    松茂町文化協会 会長 三原茂雄

特定非営利活動法人徳島県消費者協会
〒770-0851 徳島市徳島町城内2番地1 とくぎんトモニプラザ(徳島県青少年センター)5階