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 生活者の視点で、わかりやすい情報を基本とし、法律や経済、くらしの様々な有益な情報をコラムとして、学識経験者や専門的な分野で活躍する方々に寄稿していただいたものを掲載しています。

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三好市数学散歩・和算家・福原程蔵       2018/ 7 Vol.90
       〜微積分を修得した和算家〜

 三好市三野に住んでいた和算家・福原程蔵(ほどぞう)(安政4年[1857]没)は算盤の名人で算術を教えた(『三野町誌』)。寛政4年(1792)に関流の加藤武右衛門より数学教授の免許を受けた。加藤武右衛門について『増修日本数学史』には、寛政2年(1790)「会田安明十一月二十四日(愛宕の歳の市)、芝愛宕神社を詣で、帰途、加藤武右衛門を訪いて終日し、諸国の算題八条を得て、翌二十五日にこれを解き、二十六日を以て、加藤に送りたり」との記述がある。この会田(1747年〜1817年)と加藤武右衛門も同じころが活動期だろう。

 福原の子孫の方からメールを頂いた。程蔵について興味があるのは次の3つである。
・江戸時代に納屋で寺子屋をしていた
・程蔵は微分積分が得意だった
・墓に「算数ができますように」「賢くなりますように」などと、お参りに来ていた
寺子屋は数学(算)だけでは寺子が集まらないので、そろばんや字を教えたのは自然である。お墓にお参りするのは、兵庫県の算学神社(毛利重能)、久留米の篠山神社(有馬頼徸)はともに算家(数学者)が祀られ、数学上達祈願の中高生のお参りが今も多い。

 江戸の日本橋に住んでいた和算家・山本柳亭(〜1837年)は、宮城流の算学では仕官もできず、師の恒川が阿波の殿様に従って徳島に行くことになり徳島にきた。徳島で恒川が弟子にしたのが小出長十郎(1797〜1865年)であり、山本の弟弟子になる。恒川は殿様とともに江戸に帰り、小出もまもなく江戸に出て関流の日下誠に学ぶ。さらに、円理(微積分)の理論を和田寧(1787〜1840)にも学ぶ。一方、山本は三好の山城谷に隠棲した。小出が江戸から帰るたびに教えを請い、小出から関流・最上・和田円理の免許を得た。

 福原が加藤から円理の理論を学んだとは想像し難い。和田の流れであって初めて微積分と言えた。親鸞と唯円との関係と同じように和田の理論を『円理算経』にまとめたのは小出である。山本が小出より伝授されたのが円理の理論。山本が徳島城下に出る途中の福原宅に寄り、いくばくかの路銀を貰い、帰途に数日宿泊して円理を伝えたと思われる。

 江戸時代に算家は旅行中に算(数学)好きな人を見つけては、逗留して算を教えて路銀を稼いだ。福原程蔵は、山本の訪問が数少ない算の刺激であり楽しみにしたに違いない。言い換えれば、俳諧を教えて旅した芭蕉のような生活は和算家にも多くあった。(カットは本文とは関係がない。阿波藩の長久館発行の和算書)
              徳島広域消費者協会  顧問  三原茂雄


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