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 生活者の視点で、わかりやすい情報を基本とし、法律や経済、くらしの様々な有益な情報をコラムとして、学識経験者や専門的な分野で活躍する方々に寄稿していただいたものを掲載しています。

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アンバランスな感覚               2018/ 1 Vol.84
           〜神山町大久保の里〜

 神山町の大久保の里は、菜の花畑の棚田の美しさが広く知られている。黄色い棚田に彩を添えているのが、水車小屋である。一幅の絵のような風景は多くのカメラマン(ウーマン)の被写体になっている。ちょっと古びて冴えがなくなりつつあるが、棚田の一方にはアートの作品が建っている。

 秋のイベントに銀杏祭りがあるのも知られてきた。乳銀杏は大きく威厳があり幾百年の年輪を数えており、子宝や婦人病にはご利益があるそうだ。景色としては、里に入っていく高架道の下を通って里を左に見ながら進んでいくとき、道沿いの銀杏並木の黄色い葉が散る様は文章では表現できないくらい綺麗である。ここでカメラを向ける人も多い。

 大久保の里への入り口の高架の道は、少し手前から登りの道を上がるのである。そこにはそれほど大きくなない八坂神社があり、古い建物ではあるが境内は手入れされている。昭和18年10月の建立である鳥居は、支柱の一方は「大東亜戦争云々」他方は「出征兵士云々」の掘り込みがある。云々部分が後から埋め込まれていて読めない。戦後に云々部分を消すことによって、鳥居が撤去されなかったのか、と勝手な想像をするのだ。

 鳥居の横には、小さな小屋があり、実は洋式のトイレになっている。アンバランスな感じであるが、更に軒には半鐘(はんしょう)が吊り下がっている。2メートルにも満たない高さだ。一般には消防団の詰め所横の櫓(ろ)の上にあるものである。

 古い建物に新しい洋式トイレ、軒には歴史を刻み何年も使われていない、突く棒もない半鐘がじつにアンバランスに時代を見守っている。不思議な静寂、大東亜戦争時の賑わいを語りながら、過疎化の中に佇む侘しさ等々をみんな飲み込みひっそりと立っている。紅葉葉(もみじば)がハラハラと散り舞うのを見ているだけである。
(写真は大久保の里の八坂神社にある半鐘)

               徳島広域消費者協会 顧問 三原茂雄


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